No.231 |
太田WS感想 |
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[ 2019/10/28(Mon) 00:19:46 ]
パユ吉
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「レミゼ」太田WSの感想文です。初回のWSなので、感想全文を公開いたします。(前橋WS版は非公開) 文字数制限があるので、2000文字単位に切って貼り付けます。
【注意】 本内容はミュージカルの中身に踏み込むものがあります。先入観を得たくない方は、この先をお読みにならないでください。
---(以下、本文)--- 2019.10.26.Sat.太田WS
ミュージカルの超大作ですので、上演時間はWSであっても正味3時間を軽く越えてきます。アラムニー12thを見ていますので、どうしてもそちらと比較してしまいますが、WSであることを差し引いても、「まだ粗い仕上がりだな」と感じます。歌はアラムニーお得意のものなので、ほぼ本公演レベルに仕上がってはいますが、ダンスは完全バラバラで、動いているのがやっとという感じ。そして、極めつけは、演技と表情が付いてきていない、と感じる場面が、少なくない場面あります。言葉は悪いですが、「これがアラムニーのレミゼです」とは、まだ言えないと感じました。(本練習に入ってからまだ1ヶ月程度しか経っていないのですから、仕方ありませんが。) 台本も12th上演版から、相当な場面が入れ替えられています。加えられたところは自然に受け入れられますが、削られたところに、重要なシーンもあり、レミゼを知らない人が見たら、「?」とならないか心配になるところもありそうです。と言って、肉を付けていくと、正味で3時間半を軽く越えてしまいそうですが。
【1幕】 ■1場 この場から、まず違和感。この徒刑囚たちは、なんの作業をしていたのか? わらで作ったタワシは小道具さんが工夫をこらしたところと思います。が、床磨きはどのような意味合いがあるのかが不明です。一応、港湾作業と思うのですが、港湾作業で床磨きはたぶん、ないです。船の甲板磨きが考えられますが、これは船乗りさん(甲板員)の日常業務ですし、デッキブラシを使って作業してしまいます。それに、床磨きでは、「重労働感」が出ていないので、進行中の「休ませろ」が、輪を掛けて???なのです。ここは見直しが必要かな、と。 フランス革命史のミニ解説は、わかりやすかったですぞ。 森尻警部どの:かなり強面の表情を作ってきていることはわかります。が、まだ、優しさが随所に出てしまっている。あの優しさは、この際、徹底的に封印して欲しい。完璧なまでの冷徹さが欲しいところです。(アギラールでその表情作りができているので、できますよ) 仮釈放を言い渡されたときの、#24653の驚きの表情は◎です。ジャベールに呼び出されたときに、何を言われるか想像していなかったことがうかがい知れます。 セリフの細かなやりとりの中で、表情の変化が常に付いてくるはずなのですが、心情研究が進んでいないためか、表情が変わらずにセリフのやりとりだけをしているように見えるケースが結構あります。ささいな場面でも、気を抜かずに、表情を付けて行ってください。 おりこさんの修道女姿は清楚です。どんな悪人でも、善の道に導いてくれそうです。受ける神山さんも、真に迫った演技で返しているので、このシーンは見応えあります。そして、神父の話し方はとても重々しい響きで、高貴な印象を与えてくれています。(伊藤さんは、神父役歴が長いせいもありますかね?) 「おじさん、返しておくれよ」 ここ、言葉と行動と表情が一致していないのです。銀貨を踏まれた瞬間、この少年はどう思ったか? これが完全に抜けている。だから、「返して」が真剣に聞こえない。体当たりしてでも、取り返しに行くところではないのだろうかと思いますが、あっけなくあきらめてしまうと、この少年にとって、銀貨はどうでもいいもの、ということにもなってしまいますよ。 「ひどいよ」「地獄に行け」は、非難する鋭い視線が発せられていて、ここは◎です。 子どもから金子を巻き上げた行為に対する自責の念。神父の言葉を絡めながらの演技は丁寧でした。善人への目覚めの過程を組み込んだ効果は大きいと感じます。 ところで、バルジャンのお顔がきれいすぎる感じがするのですが、徒刑囚が作業場から逃れてきたわけですから、もっと汚らしく作ってもいいのではありませんか? 警部が追うことになっても、気づかないほどなので、仮釈放時は相当に汚かったと思われます。 |
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No.232 |
続き(2) |
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[ 2019/10/28(Mon) 00:20:55 ]
パユ吉
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■2場 ♪雲の上:めるこさんの10年間ほどの時の流れを、きれいに表現していました。この作り方は工夫したな、と感じます。行き交うエキストラの連携がとても自然で、私は感心して見ていました。(身ごもりの仕草を一瞬入れていたのも良かった。この一連の演技を考えて、組み立てた演技係さんを、誉めたい。) ♪この家の:ダンスは立体感を組み入れていて評価できます。肩車や組み体操風のリフト、など。「3人姉妹」の背景演技もほほえましいものがありますし、あまりの仲良さに、ファンティーヌが困り顔になるところも笑えます。舞台を見ながら、60フランの根拠を考えてましたが、8×6+12=60なんですね。ファンティーヌも計算速いと思いましたが、テナルディエ一家も、それと同じ頭脳をお持ちのようで。 「あそこにいる、悪賢そうな」 指名された側のリアクションがない。 「カネ産むニワトリ」 テナルディエ3人の悪っぽい表情はいい。
■3場 女工たちのいじめ:ここは展開が急すぎる感じがします。そして、作り方も雑で乱暴。労働を終えてからの短いくつろぎから、すぐにいじめ・追い出しになってしまっている感じです。(一歩間違えると、無理筋に近い仕掛けになってしまうの。自然な流れの中での展開に持っていって欲しい。) 女工さんの勢揃いは楽しみなシーンです。アラムニーの凜々しきイケメン男役さんたちの娘役姿は、ここでしか見られませんから、どうしても1人1人を目で追ってしまいます。 レミゼイチオシの名場面。 ♪夢やぶれて:最後に手紙を手に取る仕草は、未練が表現されていてよかった。めるこさんは、1人で演技していても、観客を泣かせますからね。 娼婦たち:船長に食ってかかるおりこさんの正論。かなりきつい一言ですが、効きますな。これが警部に対しても遠慮なく飛んでいくところは、見ていて心地よささえ感じます。おりこさんは演技していて涙が出るって、真に役になりきっているんですね。
■4場 床に伏すファンティーヌを思いやる心はきれいに表現されているのですが、セリフ速度は抑えたほうがいいでしょう。病院内での早口は似合いません。 ♪死:4人の娼婦の背景での動きはきれいです。めるこさんの感情を強調してくれています。神山さんのファンティーヌ抱きかかえも、きれいに決まっています。掛け合いの歌も、哀惜感がたっぷりあります。 ♪燃え尽き:きれいな響きでした。神山−岩本ペアが透明感のある歌を聞かせてくれましたが、尾野さん−瀬間さんペアの歌声にも聴き惚れました。心の琴線に触れる歌声は、この演目中、最高と思っています。
■5場 コゼットを呼ぶマダムに対し、コゼットがチラッと見せる嫌そうな顔。これ、うまかった。ほんの一瞬見せる目線なのですが、技あり感があります。 マダムの言う、「暗くて怖い」。これ、活かしたかったなあ。本公演ではかなり笑いが取れる言葉になると思う。 宿屋を訪ねる市長。「幼い頃、お母さんが預けて」のコゼットの言葉に、ちゃんと反応を返しているのは◎。そう、ここで、この娘がファンティーヌの遺言で託された娘であることを確信する場面だから。 「私またぶたれる」「こんなに怯えて」 言葉のやりとりだけで終わってしまっているのは残念なところ。表情と仕草が全然付いていっていないの。 さて、ここでテナ3人組の語りで、コゼット返還の過程がすべて省略されてしまったのだが、このやり方はどうだっただろうか? このあと、数回にわたり、「あのときコゼットを手放したのが」というセリフが出てくるが、この場面を省略してしまうと、そのセリフが全然活きてこない感じがします。手間を掛けても、コゼット取り戻しの場を入れておくと、後の感じ方がかなり変わってくるように思うのですが、どうでしょう? この取り戻しの場は、テナ3人組のあくどさを強調できる場面でもあります。個人的には省きたくないと思うところなのです。(省くことで失うものの方が多いような) ガブローシュは元気いっぱいでいいです。 アゼルマは落ち着いていて、いい味出してます。姉よりもしっかりしている感じさえします。アゼルマはとっても重要な役です。恋にひた走る姉を支える役柄もさることながら、アンジョの恋人として、また学生グループを裏からとりまとめて行く役柄や人望もあります。ぴのちゃんは台本をかなり読み込んでいるようで、場での自分の役割をしっかりと押さえているようですね。別組では瀬間さんが演じてきますが、この役は意外と奥行きが深いですぞ。 |
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No.233 |
続き(3) |
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[ 2019/10/28(Mon) 00:21:47 ]
パユ吉
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■6場 乞食たち。フードをかぶってはいますが、顔はできるだけださないように動いたほうがよさそう。 学生たち:血気はやる学生ですが、それにしても早口で。あの口調で演説しても、だれも聞いてくれませんぜ。この学生登場シーンは、全面的に組立直しが必要かと思います。 エポのアタックは一途で、けなげさをも感じます。それを真剣には受けないマリウスも見ていて楽しい場面。 テナ3人組の乱入:絡み方はいやらしさたっぷりでいいです。が、エポはこのとき、どう思っただろうか。ここが読み切れなかった。(後のシーンで、言葉で解説されているのですが、ここで演技で出しておくと、後の解説が活きてくるところですよ。) ♪星よ:きれいなメロディーでゆったりと流れる曲ですが、歌い方は難しいように思います。後ろに余韻を引くように、伸びやかに歌い上げると、よりきれいに聞こえてきそうです。(短く切ってしまうと、味がよろしくないの。息が持たないかもしれませんが、語尾を引いてもらえると。)
■7場 ガブの姉へのからかいは笑えます。エポのリアクションが楽しいところ。ちょっとしたふくれ顔も入っていて、表情も豊かです。 マリウスからの頼み事、「探してくれないか」 この言葉に対する反応は難しい。想い人の心は自分にあらず。でも。表情が大きく動く場面で、丁寧で繊細な表現が求められます。さあやさんはきちんと表現しているのですが、まだ研究の余地がありそうです。 ABCカフェ:ここも学生さんたちだけが早口で突っ走っている。 ♪民衆:歌声はきれいなのですが、「重さ」が欲しい。本公演ではマイクゲインを上げてやれば、調整できる範囲かと思いますが、歌い手も意識した発声を要求される歌です。 ■8場 「ここから先は1人で行く」 この言葉に対するエポの反応は? エポがどう感じたかを伝えなきゃいけないところ。応答のさせ方に変化が多いので、難しいところですよ。 コゼットと再会できて、浮かれるマリウスの様子はいい。もっと派手に喜んでもいいかもしれない。(須藤さんは、やや控え目に演技されるので、これが冷静マリウスの演技表現には強みになっています。が、浮いて欲しい場面ではこれが逆目に出るの) そして、テナ3人組乱入から展開が急になる。場が大きく転換するところでは、少し時間を掛けてもいいかもしれない。(乱入時・エポ叫び・警部現れる・マリウス呼び出しなどのポイントで) ♪ワンデイ:歌の迫力は十分にあります。が、難も。最後のフラッグは、「手で振って欲しくない」ところ。手を中心に回転運動では、フラッグの動きが小さくなってしまうのです。ここは、手を左右に水平に動かしながら、延ばしきったときに手首をひねってフラッグを回転させて欲しい。これで、フラッグは手の往復幅の長さと、回転角の長さ分動くので、大きな動きになる。客席から見ても、動きが全然違って見えるはず。山台上で踏ん張っての動きなら、そんなに難しくはない。岩上さんが肩車している状態であっても、岩上さんは体幹がしっかりしている(とある全身力技系のスポーツをされていると聞き及ぶ)ので、ガブは多少肩の上で暴れても、しっかりと支えてくれるはずです。岩上さんを信じて動いていいんですよ。
【2幕】 ■9場 「1つだけ頼みたいことがある」 この言葉を掛けられたときのエポのうれしそうな表情はいい。マリウスに頼られたことの喜びが表現されてます。ここを活かしておいたので、「この手紙を」の言葉になったときの表情変化が活きてきます。 「ぼーや」 この言葉掛けは面白かったですね。「男のような格好をした女の子」との対比があるので、余計に。 手紙を託されたバルジャンですが、これで、「コゼットはあの青年に」と結び付けてしまうのは、まだ早いかな、とも思うのですが。2人の出会いの場面を、バルジャンがどう見ていたかが思い出せないのですが、そこまで濃厚な関係がすでにあったかどうか? 手紙が来た、ということで、青年がコゼットを愛していそうだ、はここでわかりますが、逆を認識するには無理がなかったか。
■10場 ♪オンマイ:さあやの独唱ですが、聴かせますね。ほれぼれします。 エポとアゼルマの2人も、切ない気持ちを伝えてくれています。アゼルマの思いやりの温かさに、ほろっとしてしまうことも。 |
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No.234 |
続き(4) |
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[ 2019/10/28(Mon) 00:22:38 ]
パユ吉
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■11場 警部の正体を見破るときの、ガブの動きには工夫が欲しいかな。遠くから近くから、窺いのぞき見る動きを、明示的に入れて欲しいところ。 エポ撃たれる:ここ、抱き起こし方注意ね。後ろから羽交い締めにしてしまっていますが、ちゃんと抱き起こさないと。♪恵みの雨を歌うときには、ちゃんとした抱き方になっていましたが、最初からこの状態にしておいたほうがいいです。 「ねえちゃん!」「やめろ、ガブローシュ!」 この叫びは効きました。 火薬樽投げシーン。これ、全然ダメ。台本の裏を全員で読みあわせて、音響さんと入念な打ち合わせをしておかないと。樽を投げる、それが、政府軍陣地まで転がって行って、その後に射撃の名手マリウスが撃って、爆発させる。この時間を表現したい。台本通りにやると、樽がまだ空中にある段階で、マリウスが撃ってしまう。これではバリケード側が壊れてしまう。樽が転がって行く様子や、慌てる政府軍の様子や、学生たちの期待感などは、バリケード内の人たちの補足セリフや歓声などで表現できる。これを入れた後に、おもむろにマリウスが立ち上がって・・・、とならなければいけないシーンです。観る側も力が入る場面ですよ。(銃に火薬と弾を込めているマリの動作は、細かいですな) 「ジャベールの処分は任せて欲しい」 この申し出に対し、アンジョは簡単にOKを出していたが、ここも「?」なところ。幹部たちの目を見て、了解を取り付けた後に、承諾を出す場面だと思う。 警部を解放した後の銃声。それに対しての学生たちの反応がなかったが。 ♪共に飲もう:なつほの歌い出しがきれい。岩本さんも歌唱力をぐんと上げましたな。この歌に対する背景演技は、まだまだ研究の余地があります。たぶん、ここを話し合う余裕もなく、WS公演に突入させてしまったのでは、と思ってしまうほど、無感動背景だったなあ、と。(すまんなあ、言葉が悪くて) ♪彼を:神山さんが聴かせどころを作ろうとしていますが、まだ歌い上げ感が足りない。欲を言えば、朗々とした、少し重い歌声が欲しいなあと感じるところ。(ろみさんがこの声を得意としています) そして、この歌を向けられたマリは、どう動くべきなのか。ここもはっきりしなかった。 ガブ撃たれる。飛びだそうとするアゼルマの動きも、弟への思いがこもっていていい。引き留める側も真剣にアゼルマを押さえ込んでいた。
■12場 警部との再会。瀕死のマリを担ぎ上げようとするバルジャンですが、うまく担ぎ上げられない。マリが真剣に演技している証拠なんです。「寝た子は重い」のです。この事態は想定していなかったと思いますが、ここで警部はどう思ったかを考えてみたい場面でもありました。前に警部は、馬車の利用を許可している(マリを運ぶのを認めている)ので、担ぎ上げを手助けする、という演技が成立するかどうか、なんです。どちらでも話しは通じますが、助けたら、その後の警部自責の念の感じ方が、少し変わってきますね。 退出時に後ろをチラっと確認するのも、細かな動きでいいです。 (全然関係ありませんが、警察官って、下水道の中までパトロールするんですね)
■13場 ♪犠牲者/カフェ:異世界を表現する場面かと思いますが、ここも全然研究されていないなあ、と。死んだ者たちの訴え掛けが、伝わってこない。生き残った者に、なにを伝えたいのか、無言の劇になりますが、表現して欲しい。後ろ向きに死者たちが退出するところは、工夫したところだと思ってます。(足下が悪い舞台上なので、最後まで後ずさりで退出しにくいところがありますが)
■14場 マイク無しの状態では、三重唱以上の歌は聴き取れないです。 13場から14場にかけては、なにを表現したいのか伝わらないです。この2場は全面的に組立直しする必要もありそうです。 |
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No.235 |
続き(5) |
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[ 2019/10/28(Mon) 00:23:17 ]
パユ吉
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■15場 バルジャンの告白を聞くマリ。落ち着けというほうが無理な状況ではありますが、どこかせわしない。その割に、聞いていてマリがどう感じているのかが伝わってこない。バルジャンの落ち着いた語り口は、名人級と感じます。「コゼットを幸せに」の言葉に対し、「そうします」と言葉は返してはいるが、所作が伴っていないといけませんぞ。 「壁のような厚化粧」 笑えます。 「その死体は、ボクだ」 テナ3人組にとっては、爆弾発言なのですが、うろたえ方が足りないような。文字通り死ぬほどびっくりする話しでしょう。その前の下水道での出来事の語りは、もったいなさそうに、小出し感を前面に出して進められると、より面白くなります。WSでは、マリの期待感も薄いし、テナ3人のずるさも出し切れていなかった。 シスターによるバルジャンの半生語りはちょっと硬かったかなあ? 説諭調の響きが感じられるところがあったのでね。(気のせいとしてください) ここでも神父の話には厳かさを感じます。退出時もゆっくりと歩き、背中で荘厳さを出してました。 エピローグ。ファンティーヌに加えてエポまで登場する演出では、見ている側が持ちません。この2人が上手下手を入れ替わるとき、お互いに見つめ合い、頷きを返している演技もいいです。あの世からバルジャンの迎え入れを確かめ合うとともに、現世に残されるマリ・コゼットの幸せを見守ることも約束しあっている。無言で進む白装束2人の演技ですが、いろんなことが感じ取れます。 |
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No.240 |
Re: 太田WS感想 |
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[ 2019/11/13(Wed) 18:12:17 ]
なな
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>パユ吉さま 書き込みありがとうございます。 太田、前橋WSへのご来場ありがとうございます。 12期の伊藤と申します。
毎回たくさんのご感想、ご意見をありがとうございます。 いただいたコメントはひとつひとつ大切に読ませていただいております。
今回のレミは原作に立ち返り、ユゴーの意図を紐解くように武正先生の演出が入っております。不思議だなーと感じられたり、どうしてそう演じているのだろう?と思われる部分もあるかもしれませんが、実はそこに今回のオリジナル要素が含まれているかもしれません。 いつも奥深くまで観ていただいておりますので、今回もぜひ、その奥の奥まで感じていただければ嬉しいです。
本公演まであと数ヶ月、まだまだ伸びしろばかり! さらに精度・純度高い舞台をお届けするために精一杯努力してまいります!
今後ともミュージカル劇団アラムニーをよろしくお願い致します!! |
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No.220 |
No Title |
返信 |
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[ 2019/01/26(Sat) 11:42:24 ]
ミュージナナ
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ミュージカルのDVD ロミオ&ジュリエットとエリザベート モーツァルトが購入したいです。 |
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No.221 |
Re: |
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[ 2019/03/11(Mon) 18:39:34 ]
ビデオ工房倉上
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ミュージカル劇団アラムニーのDVD・ブルーレイを制作していますビデオ工房倉上です。
公演の希望があればお知らせください。 ロミオとジュリエットは、第8回と14回があります。 エリザベートは第6回公演ですが、4公演あります。
ご購入の場合は、 kazuhisakurakami@gmail.comに お名前、ご住所、電話番号とご希望公演、本数を明記して メールをお送りください。
商品が御用意出来次第、ご郵送致します。 代金は商品到着後に銀行振込をお願い致します。 宜しくお願い致します。 |
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No.223 |
Re: |
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[ 2019/03/13(Wed) 13:41:31 ]
小鳥
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安中アルムデーナを拝見しました。素晴らしかったです!をお伝えしたくて、BBSにお邪魔しました。千秋楽前にネタバレになると困りますので、重要なお知らせの後で恐縮ですが、貼らせていただきます。観劇がまだの方は読み飛ばしてください。
個人的には4年ぶりのアラムニーでしたが、久々にその迫力を間近で観てとても興奮しました!先ず何より、萩原さんを再び舞台で見られた『嬉しい(≧∇≦)!』は抑えきれませんでした。Beで嬉しいのに、Doもさすがというか、目で追って、観て、嬉しいしかない(笑)。 キャサリン工藤さんの歌もとても綺麗でした。誠実さを声に乗せることが出来る女優さんで、硬派なシナリオライターという役柄にピッタリでした。 声と言えば曽田さんのルイーザもスキ。舞台がパッとフレッシュになります。この方、一方ではタチアナやるんですね。観てみたいなぁ(仕事で行けなくて残念です💦)。 そして私が観たタチアナが凄かったのでした(笑)。第1幕が終わって、パユ吉さんについ、『コマロフとタチアナのソビエト感が凄いんですけどぉ!』と言ってしまったほどです。主要なセリフを言う前から、大きな青い目が機械的に動く感じで、コマロフと共に『国の為に暗躍してます』感が半端なかったです。皮肉にも、『私は人間じゃない。(フィクサーよ)』と言う場面が、人間タチアナを表していて、とっても印象的でした。エンディングでコマロフが後方で旗を振っている場面に、なぜかほっと救われたりして(笑)。 アニータのフラメンコダンサーとしての動きもとても綺麗でしたね。エレンの中西さんもそうですが、役柄と在り方に違和感がないというか。会場も暖まっていましたが、ジョルジュにカードを引かせる場面では、アニータの演出ではない汗も手伝って、歌声も見事だったし、華奢で妖艶で、とても引き込まれました。本当はお一人お一人の役者さんにお礼と感想をお伝えしたいのですが、長くなるので、これで。(←充分長いですが。) 来年は20周年なんですね。安中も既に12回だとか。今回座った席の隣の方が、やはりお一人でいらしていたのですが、お仲間やお知り合いに次々と挨拶されていて、安中でアラムニーが愛さ、待たれている様子が伝わってきました。前橋での千秋楽に向けて、更に超人的な稽古を重ねていらっしゃると思いますが、くれぐれもお身体大切に、より良い舞台の成功をお祈りしております。 |
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No.224 |
Re: |
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[ 2019/03/13(Wed) 15:30:32 ]
小鳥
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貼ったり切ったりした部分が前後して漏れてしまったので、連続投稿お許しください。←やっぱり長くなる(笑) 印象に残ると言えば、岩本さんのイザベラ。口を大きく開けている様子はないのに、声がすごく通る。後半に向けて、存在感を増してくる女優さんでした。 そしてタリック!イザベラ同様、あなたが死ななくて良かった!浮かび上がったシルエットにも、愛らしさが触れていて、タリックだとすぐに分かりました。 悲壮感溢れる戦場で、ニックのアイドル感も印象的でした。ニックが嵐の相葉君に見えてきたことは、どこかで誰かに言いたかった感想です(笑)。 樋口ラモンの男声には、何度も実物のお写真と見比べてしまいました。来年、再来年と、どんな役をなさるのか楽しみです! タチアナと同じドSメイクでも、須永リリアンは共感出来るヒール役でしたね。徐々に明らかになる葛藤や愛情が豊かに演じ切れていて、その後の和解が際立ったと思います。 それからそれからテレサを演じていた依田さんに目が行くと思ったら、座長さんだったのですね(キャサリンでもあった!)。もうさすがの存在感でした!
決して多くない人数で、ここまで舞台に厚みを出すアラムニーには毎度のことながら圧倒されます。「私、観ました!そして魅せられました!」がお伝えしたくて、長々と失礼しました。 |
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No.225 |
Re: |
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[ 2019/03/18(Mon) 22:39:02 ]
パユ吉
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小鳥さんに、呼ばれたような?
安中初日では、偶然にも斜め前後の座席でした。 ○年ぶりなどとおっしゃらずに、公演に足をお運びください。できれば、2つの組を見比べて。 No.223の投稿は別スレを立てたほうがよさそうですね。このBBSも使い勝手がいいとは言えないので、どうしても敬遠してしまいますが。(文字数制限がきついので、どうしても分割アップにせざるを得ないところが特に。)
ダイアリー側にパユ吉の好きな役をアップさせていただきましたが、コマロフ・タチアナは私も大ファンなのです。そこに居るだけで発散する存在感、目線や肩から出る威圧感は半端ないものがあります。言葉なしでもここまで表現できる演技力は、なかなかにマネできるものでもないと感じております。タチアナに至っては、もう、「怖〜っ」ですから。この2人、表役に変わると、うって変わって全然別な顔を見せてくれていて、この落差の大きさにも驚かされます。ほら、別な組でも、観たかったでしょ? |
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No.226 |
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[ 2019/03/20(Wed) 19:32:42 ]
小鳥
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はい、観たかったです…。 萩原さんのジョンとか、曽田さんのタチアナとか、白井さんのアニータとか、全員の方の表と裏を観たかったです。 私、「〇年ぶり」の数字を間違えていましたが、座長の依田さんはカルメンの時のミカエラですね!依田さんのキャサリンも観たかった!
ダイアリーも拝見しました。コマロフ好き、分かります! 小岩コマロフ、ミゾオチの位置が高い(笑)!(←当方、先日ビジネスの為のウォーキングレッスンを受けたばかりなので、着眼点が偏っております!) ダブルキャストということは、単に衣装やメイクだけでなく、立ち方、骨格の見せ方から演じ分けるんですもんね。。二つの人格、生き方を、それも連続する二日で演じ分けるんですから、アラムニーは両組観てこそ、その素晴らしさが分かるわけですものね。
公演後、客席の通路まで降りてきた団員の方々が、お子さんに声をかけている姿を見ると、涙腺がじゅわんとします。こんなに素晴らしいミュージカルに生で触れて、この子はどんなに心が耕されただろうと思うと、アラムニーの皆さんに送る拍手の手が、腫れあがったっていい!とさえ思います。もともと肉厚なので、もうどうなっても構わない!みたいな(笑)。
ミュージカルの素晴らしさは、子供たちにも充分伝わると思いますが、一方である程度の知識と教養があると、ミュージカルの鑑賞はより深まると実感しています。私はそれを、パユ吉さんや他の方々の書き込みから得ることが出来るので、この時期は何度も何度もこのHPを覗いてしまうのでした。 |
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No.209 |
前橋ワークショップ! |
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[ 2018/11/13(Tue) 00:01:51 ]
やえこ
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前橋ワークショップ観に行きました。 ありがとうございました!
残念ながら太田には行けなかったのです。 初のネバセイ!楽しみにしていました。 またまんまとはまってしまいそうです(笑)
先生がおっしゃっていた通り、本当にどの役柄もそれぞれが個性的で『全員主役』の意味がわかりました。 皆さん素晴らしいのですが、特にさーやさんの冷徹ぶりは頬を張られたようなショックでした。いい意味で笑
それから公演後の交流会でも話が出ましたが、見た目も中身も人種の違いをよく工夫されているなと思いました。アメリカ、スペイン、ロシアとどこを取っても実にそれらしくて(^-^)
そして毎回ですが、今回も。合唱と群舞がとても良かったです。 難しいことは抜きにして、全身でまっすぐに訴えてくるところに心底惹かれます。 来年の本番、期待していますね。 頑張ってください! |
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No.210 |
Re: 前橋ワークショップ! |
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[ 2018/11/13(Tue) 22:00:52 ]
さえ
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やえこ様
マーク役を演じました萩原です。 前橋WSにご来場下さり、ありがとうございました! アラムニーの作品に出てくる役はどれも個性的ですよね! 武正先生がそれぞれの役に込めて下さったものを どうやったら表現出来るのかと研究していくところにアラムニーの面白みがあるのかなと思っております(^^) 来年の本番ではそれぞれの役を更に深められるように努力して参ります!ぜひお楽しみに♪ |
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No.211 |
前橋WS感想(1) |
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[ 2018/11/13(Tue) 22:43:50 ]
パユ吉
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「ネバセイ」前橋WSの感想文です。BBSへの貼り込みテスト第二弾。2000文字単位に切って、スレッドへの返信に徹して。やえこ様投稿の後ろに失礼します。
【注意】 本内容はミュージカルの中身に踏み込むものがあります。先入観を得たくない方は、この先をお読みにならないでください。
---(以下、本文)--- 2018.11.11.Sun.前橋WS
太田WSに引き続き拝見となります。 太田では荒削りなところが随所に見えていましたが、太田上演後に劇団内部で相当の話し合いが持たれたのでしょうか、前橋ではずいぶんと丁寧な作り方をしてきたな、という印象を持っています。太田では「わかりにくい」とこき下ろした2幕は、幾分かわかりやすくはなっていますが、まだ練る必要がかなりありそうですぞ。 太田で武正先生が、「脚本は脚、台本は台」と最初に話されていました。完成した脚本・台本であっても、それはベースとなるもので、演じる者はそれに捕らわれる必要はなく、演じる者の演じたいやり方で勝手に変えていけ、自由に作り替えて行っていい、という意味だと思うのです。足りないところは付け足して、つじつまが合わないところは、流れやセリフを修正して、肉付けをして行ってかまわないと思います。
太田とかぶるところはできるだけ省略して、気づいたところを書き出していきます。実は上演を見ながら書き取っていたベースとなるメモ書きは、太田のときよりも分量が多いのです。
【1幕】 ■1場 ジョンはベテランのハギちゃん。老練さにかけては一日の長があります。あのクールさはとてもいい。落ち着きのある演技で、出だしの賑やかさを引っ張っていってくれていました。 ♪ココナツ:背景投影物が使えないハンディはありますが、華やかさの演出にやや難有りと感じています。たぶんちょっとしたことで、バックダンサーさんに派手目の笑顔が欲しいところです(ちょっと笑顔が足りないの)。ハリウッドのショータイムです。見せる以上に仮想の観客をも楽しませるダンスにして欲しい。ダンスはバック演技で、セリフは上手側で行われるので、人目につきにくいところなのですが、ときおりいるひねくれ者は、バックダンサー側に意識を集中させてしまうのです。この修正は容易だと思います。 キャサリン:「仕事が欲しいの」 切実なうったえのはずですが、この表情に真剣味が欠けている感じ。「まじめな『文芸作品』なんですから」との痛烈な皮肉に対しての応答もなく、続いてのエレン・マークと立て続けに皮肉を言われても動じないところに、少し違和感を抱きます。かなり落ち込みそうな場面ですが、どう表情で返します? ♪偽物の:歌詞による解説がされているのですね。この歌詞の意味はすごく大切なところだと感じました。国際情勢の背景説明まで入っているので、聞き逃すと、後のストーリーの理解に影響を及ぼすほど。 フラメンコの型:見応えのあるダンスですが、「カルメン」体験世代はフラメンコの動きがこなれているようです。比べて見てしまうと違いが見えてしまうので、比べないようにすれば問題はありませんが、こういうところにもひねくれ者がいるのです。かほさん、めるこさんから後進にフラメンコ技術の伝承をしっかりと行って欲しい。(腰の使い方のちょっとした差なのかなあ?) キリスト教に由来する言葉が立て続けに出てくる場は、キリスト教にあまり縁のない日本人にはわかりにくいところかもしれません。仏教徒の中学生(?)にわかる内容にまでかみ砕く必要があるかもしれません。
■2場 ジョルジュ・キャサリン2人の場面:ジョルジュに少しうわずりが出ている感じ。落ち着くところは落ち着いているので、メリハリを付けていると言えば言えるのですが、伝えたい熱意が発声速度を上げてしまうのでしょうか。キャサリンは終始落ち着いていました。太田では神山さんがゆっくり目に演じられていて、2人の心の交流や内面理解の進展がジワジワと伝わってきたのですが、前橋では少し薄くなった感じでした。 ♪デラシネ:ジョルジュソロの歌ですが、一緒に居て歌うことのなキャサリンはどう動くのがいいのだろうか? 寄り添うのか離れて見守るのか? 表情・動作・演技は? この場面の作り方は団員さん全体で話し合って欲しい。ソロ歌の相方の演技は難しいのです。 そしてこの2人を冷やかしに入ってくる連中。冷やかす側と冷やかされる側が合わないと楽しさが半減する。冷やかされる側が無反応ではいけない。(キス「マーク」は笑えましたがね) |
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No.212 |
続き(2) |
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[ 2018/11/13(Tue) 22:49:21 ]
パユ吉
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■3場 闘牛士とフラメンコ:色彩が鮮やかで見応えあり。ムレータのダンスは躍動感たっぷりで満足感は高いです。舞台が狭いので、密集したところでムレータが舞っていた効果もあるのでしょうか。本番舞台では、闘牛士の間隔をどのように作ると、もっとも見栄えがよくなるかも研究したくなりますな。(余計なことですが、ムレータを4枚合わせると、アメリカのIT企業のソフト製品になる? 赤青緑黄だったっけ?) ろみおさん:いい声してますねえ。声量もあるし、太さも十分。きりっとした表情には惚れ込んでしまいます。「三銃士」のときにはあの声はなかったと記憶してますが、あの発声は自慢していいと思います。 アメリカ人たちが入ってきて、マークが感想を陳べるシーン:さえさんの遠くを見る目線の先に、仮想の会場の熱気が伝わってきていました。 リベラ:POUM代表としての威厳を出して欲しい。重々しさを感じるほどの語り方ができるようになるといいのですが、表情や動き方やメイクでも伝えられると思う。亜実さん優しいから、重厚な役は難しいのですが。 アギラール:森尻さんのちょい悪役。私、実は(森尻さんがこの役、演じ切れるのか、と)心配していたのですが、どうやら心配は無用だったような。目元が締まって、相手を威圧する視線・話し方ができていました。相手を見下すような演技に終始していたのも良かったですぞ。 アギラールとジョルジュの会話:「戻れないのか、あの頃に」 この場は大事にして欲しい。2人の回顧のシーン。少しでいい。2人に昔を思い出させる「間」を入れて欲しい。思い出させておくと、この後の「変わらんな」も活きてくる。 コマロフ:威厳たっぷりでした。アギラールに有無を言わせず黙らせるところは、重さも十分。 タチアナとリリアン:優しさを封印して、冷徹さをもっと前に出して欲しい。リリアン登場シーンでは強烈なイメージを植え付けてくれますが、目線にはまだ優しさが残ってしまっている。なにがあっても笑みを浮かべない鉄の演技を続ける必要があります。2人とも凍り付くような冷たさを演じられると、後に出てくる対コマロフ・対アギラールとの恋慕のシーンがぐんと引き立ってきます。普段は徹底的に情けを排除する表情を意識してみて欲しい。(かほさんが強烈すぎる・・・ という話しも) ♪内戦:残る決意は歌詞の中で説明されている、と。各役の表情にも決意の固さが出ていました。
■4場 「死なないで、ヴィセント」「あんたが好きだから」「これからもずっと一緒さ」 切なさがたっぷり込められているセリフでした。 セビリア生まれのカルロス、セビリアが陥落したと聞いたときの落胆の表情はとてもいい。 そして、上手の奥で背中をだけを見せていた神山さん、背中で感情を表していましたね。背中で演技できると、演技の幅が広がりますね。 セビリア奪還に固執するグループ/バルセロナ防衛に固執するグループ。それぞれの意見の対立が表面化してきますが、ここはわかりやすくなっていました。仲間割れの端緒となる部分です。 |
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No.213 |
続き(3) |
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[ 2018/11/13(Tue) 22:51:08 ]
パユ吉
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■5場 パオロの「いっぱしの」。私は隠れて笑っていたのですが・・・ パオロって、江戸っ子だったんだ、と。(実は東京方言なので) からかうパオロと受けるルイーザのやりとりはほほえましい。 2通の電文:「一文字ごとに空きがあるのね」 ここで謎かけをしている。せっかく仕掛けたのだから、回収をして欲しいの。「なにかある」と考えさせる「間」、そして、実際に文字を組み立てて行く過程をいれてみてはどうだろうか? 「一文字ずつ組み合わせていくと・・・ エヌオー ピーエー・・・」とゆっくりと読み上げて行って、謎を解く。解読過程でも一体感を強調できる。コナン君のごとく一撃で解読してしまうにはもったいない。 戦場の恋人たちのシーン、好きです。 コマロフとマークの友情も笑える。 そして極めつけは、「血の気が多いから」「敵陣に向かってフラメンコを踊りかねない」2人。実際に下手の見えにくいところでフラメンコを踊っているのに、気づいた人はどのくらいいただろうか? 本番では山台を活かしてくるのか、それとも別な演出にするか。山台にはバリケードが築かれているから、作り方がむずかしそう。 タリックの治療シーン○。タリックが復帰してくるときのセリフに、この治療内容が活かされているのには笑えます。(※) エレンの戦場ボケ演技は笑えるところですが、エレンを抑え込む周囲の人たちが抑え込みきれていない感じ。エレンが後ろの控え目な立ち位置に居て、コマロフ/タチアナが敵方に集中してしまっているのが原因かも。(間隔の開きすぎ) エレンは出過ぎる位に前に出てきていいところ。抑え込む人は押しつぶしても、それこそ脚をもって引きずってでも後ろへ下がらせる動きを入れると、より楽しくなる。太田ではこれができていた。
■6場 上手で密かに行われているエレンへのフラメンコ指導。無言で行われる背景演技ですが、細かいですね。そのエレンのポーズを写真に収めているジョルジュも。戦場を思わせないような、ちょっとほっとするシーンを作り出していました。 「ビロング」から「ストロング」へ。大学生らしい洒落ですな。中学生で理解できる、かな? タリックの「スペインの強い酒を『腹から』飲んだ」(※) ジョルジュの応急処置はそうですもんね。その後の「ありがとう」「無理すんなよ」はいい掛け合いでした。 ♪一枚のカード:カードの引き方はゆっくりで、いい雰囲気を出してました。どんな結果が出てくるかを想像させるような動きでした。歌詞もよく聴くと怖い感じがありますね。「愛する人に 希望を託して 静かに ひそやかに」 ジョルジュが物語りの後、どうなるのかは語られないのですが、この歌の中にちゃんと暗示されているんです。カード占いは当たる。そして、「愛する人に」「希望を」託している。となると、・・・ (以下、自粛) この気が出たとき、ジョルジュはどう反応すべきかは考えどころかも。 ミュージカルは歌の場面になると、どちらかというとホッとする(緊張感が緩む)ことが多いのですが、この作品は歌の中に重要なメッセージが込められていることが多いようです。観客も、能動的に歌詞の意味を真剣にとらえないと、作品の良さが理解できなくなりますし、そもそも話しの流れがわからなくなります。ぼんやりと歌を聞いていると、「ボーっと歌を聞いてんじゃねえよ!」と5歳の女の子に怒られそうです。 ♪運命の人:ベテランの2人の歌声の響かせ方を堪能させていただきました。
■7場 ♪俺たちは:銃床を打楽器として使ってもらったのかな。靴音でも代用できてしまいますが、アクセントを添える打撃音は、この歌には合いそうです。 「敵の味方になっていた」 なんか難しい日本語表現なんですけど。(boso) 「俺たちは誰を信じていいのか(ラモン)」「国が滅びるのは内部の分裂から」 そして、リリアンとベルタの主張(みんな正しいと信じて)。PSUC/POUMの分裂の背景が少しわかりやすくなりました。 ♪One Heart:輻輳する複数の歌詞を聴き取れるようになると楽しい歌です。でも、一度では聴き取れないですね。
【2幕】 少しわかりやすくなったようなのですが・・・ まだベルタとテープの関係がわからないぞ。 |
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No.214 |
続き(4) |
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[ 2018/11/13(Tue) 22:52:14 ]
パユ吉
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■8場 「リベラが『射殺』されるところを見るであろう」 たった一言を変えただけですが、こっちのほうがわかりやすい。この一言は大きな違いがありますから。PSUCメンバーがリベラを非合法的に謀殺しようとしていることがはっきり伝わります。これが、「取引をしようか」の脅し文句にも活かされていますね。この言葉に対してのベルタのうろたえようもいい。ベルタのリベラへの想いがしっかりと伝わってくる動作でした。 そして、その後のこのやりとり、「リベラを射殺しないと約束して」「いいわよ、ベルタ」。タチアナの言葉には重さが欲しい。ベルタを威圧し、指示に従わざるを得なくなるほどの圧力を掛ける言葉なのです。 サンジョルディのダンス:手首をひねりながら上に上げていく動作って、柔らかくて、きれいでとてもなまめかしくて好きです。闘牛士役が演じてもきれいですもんね。歌詞の「ドラゴンは娘を『食べた』」というフレーズはちょっとわらえますね。食料品みたいな感じがして・・・ ここでPSUCとPOUMを取り違えるセリフ違いは無視して、と。 イザベラ撃たれる:撃たれた場所(押さえたところで表現するしかないのだが)はちょっと注意が必要かもしれない。胸部ですと命にかかわる部位。相手の攻撃力と戦意を削ぐ目的で、致命傷を与えないことを狙うなら、利き手でよさそう。タチアナの射撃の腕なら外すことはない。イザベラが拳銃を落としているのでね。このシーンを真剣に考えると、イザベラも軍人。訓練はされていますから、そう簡単に撃たれることもないのですが。(タチアナの速断力の勝ち、かな) 岩本さんもいい演技をされています。これに肘から先と腰から下の動作表現力が加わると、役者として大きな演技が加わると思います。 「リベラ、許して」のベルタの言葉に、リベラの反応が不可解。リベラはこの状況をどこまで理解できているのか? おりこさんの迫真の訴えかけ演技に、リベラがきちんと応答して欲しい。 「それ以上言っては命がなくなる」 このセリフが出る前に、銃口が相手に向けられていなければならない。動作の先後が逆になっている。銃口が向けられて、それを察知して発言を止めに掛からなければならないところです。「なんとかベルタを助けてください」も、心配の度合いが薄かった。
■9場 「俺の専門は陸上競技で」 タリックはテレサを見て、間を置いても言う一度テレサを見て。夏穂さんの技巧が光っています。タリックの自問、内面の葛藤をうまく表していました。テレサに自分の行動を止めて欲しいと訴えかけているようにも感じるところです。「戦いたいやつが戦えばいい」 「出て行ったのはエリック?」 この言葉にはかほさんの優しさが込められていましたな。
■10場 マークとパオロの芝居打ち。タチアナは早くに企みを見破っている表情を示していて、リリアンも遅れて見破っている。が、ソ連とPSUCの裏の思惑は微妙に違うところが面白い。見る側が想像力を巡らさなければならないところですが、一般にわかってもらうにはどうすればいいだろうか。 「キャサリンとベルタを残してもらえないだろうか」 コマロフの提案だが、これをPOUMメンバーはどうして受け入れたのか? ここは最大の疑問点。この場面の前に、「貸しにしておくぞ」(テープを巡って)という場があったのですが、その貸しの代償がこれだったのだろうか? 「誰かこいつ(キャサリン)をぶち込んでおけ」 ここで兵士が出てくるが、その後に♪愛の真実(しかもソロ)があるので、ぶち込んでおけない。つっこむ訳ではないが、チグハグ感が出てしまっている。(一度連行したあと再登場するのも変、連行する兵士が出てこないのも変) キャサリンがアギラールと話しをするシーンも、キャサリンの話しかけにアギラールの心が揺れるはずなんですが、この表現がそっくり抜けてしまっている。13場の和解への伏線となる言葉を掛けているところなので、活かして欲しい。
■11場 ♪サンジョルディ:ソ連やドイツ、ヨーロッパ諸国の国際関係を説明している歌詞はとても面白いのです。面白さを味わうには、ベルサイユ体制以降の世界史知識が要求されますね。 「スターリングラードに武器を供給しよう」 言いたいことはわかるけど、局所飛躍した表現なのです。(ドイツに備えて、ソ連邦内の武器の充実を図ろう、という程度のものなのです。スターリングラード攻防戦は1942年6月からなので。) |
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No.215 |
続き(5) |
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[ 2018/11/13(Tue) 22:53:48 ]
パユ吉
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■12場 無伴奏のネバセイデュオは聴かせどころですね。 ♪バルセロナの悲劇:飛行機の音・遠くの爆撃音は効果的でした。どこで音源を見つけてきたのやら。 アギラールとリリアンの愛も見せ場の1つでした。そして、アギラール負傷時の「助けるぞ」の一言も。アギラールの救い出しは13場への伏線にされていますが、アギラールはこのとき意識はありましたっけ?
■13場 「見知らぬ兵士が物陰に隠してくれる」 言いたいことはわかるが、セリフに戦場の切迫感がない。(銃弾が飛び交う中、飛びだそうとしている俺の脚を無理矢理引っ張って、物陰に引きずり込んでかばってくれる)かな。 タリックは「母親と会って」戻る決意をした、ということですが、補足を入れてもいいかも。母親とどんなやりとりがあったのか。「戦いたい奴が戦えばいい」と宣言した決意を翻意させるだけの強い動機付けがあったと思うので。 「皆に飲み物を配ってやってくれ」 皆の期待をよそに、真っ先にニックに飲み物を持っていくところは笑えます。で、配られたものが「アブサン酒」。生で行ける人は、相当に強いですな。(アルコール度数は最低でも40度、一般で70度。口を付けただけで火を噴くほどで、ウォッカと並ぶ強い酒。) アギラールに対峙する瑞希の目線の鋭いこと。憎しみ100%の視線で、アギラールを刺し殺していますわ。アギラールの処分に対してのジョルジュの「思い出せ」の言葉は強かった。 「アギラールを助けたのはリベラとベルタだ」 ここが12場からの伏線なんです。アギラールに意識があったかどうかで、この言葉の生死が掛かってくるの。 和解の過程は丁寧に演じてきているな、と感じました。きれいでもありますしね。 各パートナー同士の愛の語り合いはホッとする場面。上手下手に分かれての背景演技(スローで流れる)も味があります。戦いが終わった後の清らかさが漂ってきそうです。 ラストシーンでジョルジュはカメラを持っていませんが、カメラマンにとってカメラは命と同じ。片時も手放さないはずなので、持っていたほうがいいところですが・・・ あえてカメラを持たないことにも別な意味が出てくるのですが、もしかしてそれを狙っていました? (一枚のカード、からの伏線を絡めると)
@@@@@@@@@@@@@@@ 表情が付いてきていますが、まだ足りない。細かなシーン単位(数秒から1分程度)に切って、そのときの役の心情について話し合いを持って欲しい。(当事者以外に、外からの意見も聴きながら) お互いの心情や変化を意識・確認しながら、表情や仕草をシーン単位に確実につけていくといいです。
勝手に書き殴っていますが、ご容赦ください。(7661文字、太田WSのときよりも文字数が多いのはなぜ?) |
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No.218 |
Re: 前橋ワークショップ! |
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[ 2018/11/14(Wed) 04:33:32 ]
さあや
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やえこ様
お返事遅くなりました、 リリアンを演じさせていただきました、須田です。 前橋WS、ご来場くださりありがとうございました!!!
冷たい?怖い?ただの一言では表せない役所だと思っています。いい意味でショックを受けていただけたのなら、よかったです(笑)ですが、ただの冷徹な人というだけにはならないように、彼女の心の奥底までお客様に届けられるよう、本公演に向けて精進してまいりたいと思います!!!
ネバセイは、一人一人の役全てにちゃんとスポットが当たっています。それぞれがどんな思いを持っているのか、3時間という短い時間ですが、『全員主役』のネバセイ、WSから一回りもふた回りもレベルアップした舞台を来年まで楽しみにしていてくださいね♪(^O^) |
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No.219 |
Re: |
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[ 2018/11/14(Wed) 09:43:23 ]
かほ
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パユ吉さま
太田WSでタチアナを、前橋WSでアニータを演じました、白井です。2つのWSにご来場頂き、そして沢山の貴重なご意見ありがとうございました😊
今回は人数の関係もあり、全員が2役演じるというハードな演目になっております。その分、2役の違いや台詞の解釈など考えるべきことの重みが例年より大きいと感じております。 武正先生の脚本は「全員が主役」とよく言われますが、全ての役に必要性があり、スポットが当てられていることは間違いありません。しかし、それを脚本に任せきりにするのではなく、自らの役割をきちんと理解し、お客様に伝わるようにアウトプットする方法を見出すことが、WSを経た私たちの課題でもあると思います。 次回物語の全容を皆様にお見せするのは本公演となります!あまりの早さに驚きますが笑 団員一同頑張ってまいります!! これからもアラムニーをよろしくお願いします! |
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